2021年12月
2019年のIAESTEインターン学生がイオンミンク建築都市計画大学のBest Diploma project 2021を受賞
2019年の夏にIAESTEを通じて、当社でインターンを行ったIlona Pantezeさんが、イオン・ミンク建築・都市計画大学(ルーマニア、ブカレスト)のBest Diploma Project2021を受賞しました。
Ilonaさんは、当社のインターンを通じて、日本の都市デザインや都市環境を学びました。その経験を活かし、千葉県浦安市の漁港と地域とのつながりをテーマに、地域の伝統や地元のアイデンティティを活かした公共空間のデザインを卒業制作として実施し、今回の受賞につながりました。
さらに、Ilonaさんの卒業制作は、Royal Institute of British Architects(英国王立建築家協会)のプレジデントメダルにもノミネートされています。
当社のインターンを経験した学生が、こうして世界各国で活躍されていることを誇らしく思うと共に、近い将来、一緒に仕事ができる日がくることを期待しています。
【2021年12月】
現地レポート~ベオグラード市内を走る日本が供与したバス~
セルビア国ベオグラード市も12月に入ってから、街の中に少しずつイルミネーションが灯り、クリスマスムードが高まって来ました。世界中を脅かしているオミクロン株については、まだ感染者が検出されていないせいか、市民は街中ではマスクもせず歩いており、そんな雰囲気を楽しむ様子が見られます。
ベオグラード市民の移動の足と言えば、バス・トロリーバス・トラムがあります。その中で20年以上にわたり、活躍している「黄色いバス」があります。地元では『ヤパナッツ(セルビア語で日本人)』と呼ばれ、親しまれているバスです。
ベオグラード市は1990年代、国際社会からの経済制裁により経済が低迷し、さらに、旧ユーゴスラビアにおける紛争の影響を受けた国内外の難民・避難民が流入していました。当時、ベオグラードの人々にとってバスは手頃な交通手段であり、その利用者は年々増加していましたが、ベオグラード市は財政難から新しいバスを購入することも既存のバスを適切に維持・管理することもできず、バスの老朽化によるサービスレベルの低下が深刻化していました。
こういった問題を解決するため、当時のユーゴスラビア政府の要請のもと、日本政府はJICAを通じて93台のバス(一般大型バス18台、連節バス75台)の無償供与を実施し、2002年から都心部を中心に運行されています。日本政府はバスをきれいに使うようにという条件の下、バスを供与したという話もあり、今もなお整備され、元気に街の中を運行しております。
2020年から実施している「ベオグラード市公共交通改善プロジェクト(JICA)」では、これらのバス運営を管轄しているベオグラード市とともに、バスを始めとする公共交通改善に向けた取り組みを進めています。【2021年12月】
海外事業本部 大塚 英二郎
バンコク首都圏鉄道新マスタープラン(M-MAP2)策定能力向上プロジェクトを開始しました
タイの首都バンコク都は人口800万人、首都圏人口1500万人を超える大都市圏であり、慢性的な交通渋滞が深刻な課題となっています。1990年代から都市鉄道整備が始まり、2010年に策定されたバンコク首都圏鉄道マスタープラン(M-MAP)をベースとし、都市鉄道の整備が進んでおります。
一方で、鉄道路線間の整備順位付け、路線間・他モードとの結節性、鉄道サービスレベルの向上など、公共交通を中心とした都市の実現に向けて対応すべき課題は数多く残されております。これらの課題に対応すると共に、将来の新規路線の整備計画を含む新たなマスタープラン(M-MAP2)策定の必要性が高まっていました。
このような背景の下、JICAは、2021年より、新たなM-MAP2策定能力向上を目的とした技術協力プロジェクトを開始し、当社がJICA専門家チームとして実施することとなりました。
本プロジェクトでは、鉄道マスタープランの策定だけでなく、鉄道整備事業スキームや鉄道の料金設定、都市開発との一体的整備等を含む鉄道関連施策について、関係機関が議論する場となるプラットフォームの構築を目指しています。さらに、現在のタイでは十分に対応ができていない、鉄道需要に特化した需要予測モデルの策定に焦点を当て、タイ政府の鉄道整備関係機関や交通コンサルタントに加えて、日本側とタイ側の有識者がメンバーとなった需要予測ワーキンググループを設立し、11月25日には、第一回の需要予測ワーキンググループ会議が、オンラインとオンサイトのハイブリッド形式で開催されました。【2021年12月】
2021年11月
現地レポート~コロナ禍のカイロの様子~
インターネットで「エジプト」と検索すると、ピラミッドやツタンカーメン、王家の谷など、その悠久の歴史を感じさせる画像が並びます。首都カイロも観光都市という印象が強い一方で、都市圏人口は約2090万人と世界7位、人口増加率も年間約2%(いずれも2020年予測、出典:UN World Urbanization Prospects)と高く、世界屈指の大都市という一面もあります。
カイロが調査対象都市の一つとなっている「全世界COVID-19等感染症に対する都市環境改善プログラム形成準備調査」(JICA)では、パンデミックが都市に与えた影響を踏まえ、ポストコロナの都市の在り方について検討を進めています。2021年10月下旬にカイロを訪ね、都市の現状を視察しました。エジプトの1日あたり感染確認者数は900人程度と予断を許さない状況でしたが、マスクを外した多くの人で賑わう街中の様子は、今がコロナ禍であることを忘れさせてしまうほどで、ある意味新鮮に映りました。
今回が初のアフリカ訪問であった私にとって、歩行者が多いことは大きな驚きでした。自動車も多く使われている一方で、地下鉄駅や学校の周辺、商店の連なるストリートなどを、砂漠地帯特有の砂埃も気にせず多くの人が出歩く様子は、少なくとも私が以前よく訪れていたバンコクでは見かけない光景でした。ポストコロナの都市に関する議論では、徒歩や自転車といった非動力交通手段(non-motorized transport)の利用を促しながら、自宅周辺の近隣(neighborhood)の住環境を充実させるという方向性が注目されています。カイロはそのポテンシャルを十分に有しているのではないかと感じました。
今回の視察を踏まえ、ポストコロナの都市の在り方に対する考えを、よりリアルな視点からさらに深めていきたいと思います。【2021年11月】
海外事業本部 伊藤 智洋
2021年10月
コラム〜COVID-19禍での出張再開〜
世界的にはCOVID-19の感染が未だ収まらない中ですが、ワクチンの接種やPCR検査を条件に、徐々に海外出張も行けるようになってきました。COVID-19禍の渡航は、書類手続きの煩雑さ、リスク管理など、本当に大変ですが、ガラガラの空港と飛行機で、むしろ移動中はゆったりできる面もあり、今だけしか出来ない経験だと思っています。
海外部社員は、出張のたびに飛行機に乗りますが、窓側に座る方と、通路側を好む方とに分かれます。私は、絶対窓側派です。窓から見える景色は格別だからです。天気が良ければ富士山が見えますし、日本の海岸線を楽しみ、沖縄あたりでは、きれいな海を眺めることもできます。さらに、着陸前、離陸直後は、街の広がりやその特徴がくっきり見えることがあり、とても興味深いです。
今回の出張では、右側の窓側席、翼のかぶらない席を指定して、久しぶりに、空からの富士山を楽しむことができました。天気に恵まれると、本当にきれいに見えます。初冠雪のニュースの後だったと思いますが、雪は見えず、その代わり、クレーターがくっきりと見えて、富士山の向こうに広がる甲府盆地も楽しむことができました。
空からの景色を楽しめるのは、海外出張の醍醐味の一つだと思っています。次回は、出張先の空からの眺めをご紹介したいと思います。【2021年10月】
海外事業本部 金子 素子
現地レポート~ルワンダ・カーフリーデー~
2021年上半期、アフリカではCOVID-19感染者数が爆発的に増えていました。急激な近代化を果たし、「アフリカの奇跡」と呼ばれるルワンダ国(人口1,300万人)でも、2021年7月ごろ1日1,000人近くの感染者数を記録しましたが、9月下旬には200人前後へと落ち着いています。
ルワンダ国の首都であるキガリ市(人口130万人)では、環境施策が積極的に実施されており、その一環として月に1度、都心部の幹線道路での自動車の乗り入れを禁止する「カーフリーデー」が、2016年から毎月実施されており、その日は市民の健康増進のため、市内のウォーキング・ランニング・サイクリングが奨励されいます。COVID-19の感染者が発見された2020年3月以降、カーフリーデーは一度停止されてしまいましたが、半年後に再開され、現在も継続して実施されています。
2021年9月、ルワンダへの現地出張中に、このカーフリーデーに参加する機会があり、幹線道路上に多くの人々で溢れかえる光景を目にすることが出来ました。ルワンダは標高約1,500mの位置にあり、酸素濃度が非常に薄いため、日本人の我々は少し走るだけですぐに息切れしてしまいます。そんな中でも、ランニングを続けるルワンダの方々を見て、人種の違いというものを思い知らされました。ルワンダでは今日でも、バスの乗車中はマスクの着用が義務付けられており、市内でもほぼ全ての人がマスクを着用しています。カーフリーデーも、参加者へソーシャルディスタンスの確保・手指消毒液の常備・運動時以外のマスク着用などを呼びかけ、感染症対策に配慮したうえで実施されていました。
日本でも緊急事態宣言が10月1日に解除され、街に活気が戻りつつあると感じています。未だ予断を許さない状況ながら、感染対策のもと経済活動や人々のコミュニケーションを促す努力が求められる段階に来ております。このよう大掛かりなイベントが定期的に開催される日常が、1日も早く戻って来ることを祈っています。【2021年10月】
海外事業本部 太瀬 隆敬
2021年9月
タイ未来都市プロジェクト〜6年間の集大成イベント〜
タイ国で実施中の「タイ国未来型都市持続性推進プロジェクト」は2015年に開始し、6年間の活動を経て、今年の10月で活動を終了する予定です。6年間の集大成に向けて、成果品の作成だけでなく、様々な会議やイベントを開催しています。
7月21日には、モデル都市の全体ワークショップをオンラインで開催し、第一フェーズの6都市、第二フェーズの3都市の計9都市が、それぞれの成果と教訓と、今後に向けた発表を行いました。当日は、市長や副市長を含む市の代表からの発表を中心に、共通する課題を抱える都市からの質問やコメント、さらには、関係する中央省庁への意見を言う場面もあり、モデル都市自らが、持続可能な都市に向けた取り組みを継続していく気運を高める有意義な場となりました。
8月上旬には、COVID-19の状況が改善しないため、モデル都市のパイロットプロジェクト最終イベントの現地開催を取りやめ、その代替イベントとして、パイロットプロジェクトに積極的に貢献をしてくれたメンバーをSFCI Championとして表彰する動画を作成し公開いたしました。
9月7日は、最終JCC(合同調整委員会)をオンラインで開催いたしました。カウンターパート機関の国家経済社会開発審議会(National Economic Social Development Council NESDC)の副長官のAnek氏が議長を務め、主要機関とモデル都市を含め80人以上の参加がありました。プロジェクトチームからプロジェクト全体の成果を発表し、続いて、NESDC自身が継続して実施中のプロジェクトの進捗と今後の予定を発表しました。さらに、第二フェーズのモデル都市である4都市(Ranong市、Chumphon市、Sukhothaithani市、Lampang市)がそれぞれ、自分たちの成果を説明しました。
JICAプロジェクトの中で提案し、試行してきたタイの地方都市を対象とした「持続可能な未来都市構想(SFCI)」を、相手国政府自身が「Livable Sustainable Future City (LSFC)」として継続してきており、今後もさらなる発展につながることが期待されています。【2021年9月】
2021年7月
コラム〜LUUP(電動キックボード)体験記〜
先日、株式会社LUUPが都内の特定区域で実証実験を展開している電動キックボードを利用してきました。その感想を備忘録として記そうと思います。
1)乗った時の高揚感
片足で少し勢いをつけてアクセルを押すだけで、簡単に軌道に乗れました。想像していたよりもスピードが出て、純粋にキックボードに乗ること自体にちょっとした高揚感を感じました。個人的には、地方の観光地などで、周りの交通状況をあまり気にせず乗れたら気持ちよいだろうなと思いました。
2)道路・建物との連動
借りる時にアプリ上で返却するポートを選ぶので、どうしてもそのポートを意識した移動になります。街中でふらっとお店などに立ち寄りながら利用するには、正直まだ不便だと感じました。ポートの密度をもっと高くするか、店の軒先や建物にキックボードを一時的に置いたり立て掛けたりできる設えがあると、もっとフレキシブルな移動ができるようになるとだろうなと思います。新たなモビリティツールのポテンシャルを最大限に引き出すには、道路や建物の側と連動することが重要だと感じました。
3)ファッションとの相性
自転車を漕いでいる時にズボンの繊維が車輪に引っかかってほつれてしまう経験が何度もしていますが、電動キックボードはその心配がありません。その日の服装を問わず利用できるのは一つのメリットです。ただ、利用した日はトートバッグを持っていたのですが、カゴがないため、腕からずり落ちそうになることが度々あり、背負うタイプのバッグの方が相性良いと思いました。これは一例ですが、移動の仕方の変化はファッションを含めたライフスタイルの変化にダイレクトに繋がる気がしました。【2021年7月】
国内事業本部 永島奨之
2021年6月
シンガポール計画研究所との共同Webinarで発表しました
先日、日本都市計画学会とシンガポール計画研究所(Singapore Institute of Planner)が共同で主催するWebinarシリーズに、日本側からの代表として発表を行う機会がありました。
Webinarのテーマは、「パンデミックへの都市計画からの対応」。私からは、JICAで実施中の調査の中間成果を元に、「COVID-19禍におけるアジアの都市の実態と将来の都市の方向性」と題した発表を行いました。
具体的には、COVID-19禍の都市の実態分析から、途上国の都市における課題がCOVID-19を受けどう変わってきたか、Post COVID-19に向け想定される課題は何か、整理しました。また、Post COVID-19における都市開発の方向性として、「Deconcentrated and connected city」というコンセプトを設定し、一極集中を避けた社会経済的に自立した地区(Neighborhood)の形成と、それを支えるモビリティや行政の仕組みに関する課題を提起しました。
シンガポールのプランナーからは、「20-minute cityの考え方とシンガポールでの取り組み」と、「オーストラリアのブリスベンにおけるウォーターフロント地域の再開発事例」の発表がありました。
私から課題提起した地区の形成は、まさにこの20-minute Cityにつながる議論であり、質疑応答でも、それを実現する上での弊害や、必要条件は何か、そのために、既存の計画の見直しが行われているかどうか、といった議論がありました。また、COVID-19を契機に、人々のライフスタイルが変わっており、プランナーもより積極的に変化に対応していく必要がある、というコメントもありました。
今回のWebinarは、海外の都市プランナーと直接議論をする非常に貴重な機会であり、COVID-19禍だからこそできたことでもあります。今回は、JICAで実施中の調査を元に途上国の都市をとりあげましたが、日本の都市の取り組みについても、英語で海外に発信していきたいと考えています。【2021年6月】
海外事業本部 金子 素子
2021年5月
現地レポート~ベオグラード市内のCOVID-19禍の様子~
セルビア国では、2020年12月をピークとして2月まで新規感染者数は減少傾向にありましたが、3月から再度増加に転じ、ピーク時に迫る勢いで増加しており、第二波への懸念が高まっています。
首都ベオグラード市でも感染拡大抑制のために、生活に必要不可欠なサービスを提供する施設を除いた様々な業種に対して、週末を中心に大幅な営業時間の短縮あるいは、営業の禁止措置を取っており、違反施設には罰金を科すなど厳しい活動制限を行っています。
一方で街中に目を向けると、上記の行政措置とは対照的に、多くの市民が友人・家族と共にマスクを着けずに出歩いています。公共交通の乗車中は、マスクの着用が義務付けられていますが、マスクを着用しない乗客も見られ、市内ではマスクを装着することに反対する運動も行われていました。マスクの着用の必要性が、日本のようには認識されていないと感じます。
こうした市民の行動様式が、厳しい活動制限への反動として表れることもあるのかもしれません。
COVID-19禍で、世界的にオープンスぺースや緑化空間の価値の見直しが成されていますが、ベオグラード市でもレストランやカフェを利用できない代わりに、公園や河川敷といった自然豊かな場所を憩いの場所として、多くの人々で賑わっている様子がよくみられました。
感染の拡大が続くセルビアですが、入国者への隔離措置がなく、強制的な隔離措置がある国と比較すると、COVID-19禍においてもプロジェクトを動かしやすい国となっています。今後も感染対策に十分に留意しながら、現地カウンターパートとの連携を密に保ち、現地および国内での業務に取り組んでいきます。【2021年5月】
海外事業本部 寺脇 真司
2021年4月
コラム〜コロナ禍におけるまちづくり協議会対応〜
新型コロナウイルスの感染拡大が長期化する中、まちづくり協議会の運営支援をはじめ、国内事業本部が携わる住民参加型の案件においても、日程の延期や開催形式の変更などが相次いでおります。
案件によってはWEBを活用したリモート開催や、書面開催(資料を送付の上、意見を返信していただく)などにより対応しているケースもあります。ただしリモート開催が可能となる協議会等は限定的であり、密を避けつつ意向把握が可能となる討議環境を確保することが求められています。これに対して、案件の中には発注者と相談の上、以下のような対応をしているケースもあります。
▶開催日程の分散
対象地区を2分割して、2回(2部制、または2日)に分けて開催。1回あたりの参加人数を抑制する
▶広い会場の確保
学校の体育館などを借りて、グループ討議のテーブルは可能な限り間隔を離す
▶グループ討議はグループごとに部屋を分ける
会場にある複数の会議室などを確保の上、全体説明のあと、グループごとに部屋を移動し、1部屋につき1グループで討議。空間あたりの人数を減らす
▶グループ討議の座席配置を横一列に
壁に向かって討議。対面による感染リスクを抑制する
今しばらくの期間、対面による意向把握が制約される中で、感染の抑制と協議会運営をいかに両立させるか、私どもも最善策を模索しています。【2021年4月】
国内事業本部 津端 知也
2021年3月
"ベオグラード市公共交通改善プロジェクト"では十分なコロナ対策の下、現地調査を開始しました
2020年12月に開始した「セルビア国ベオグラード市公共交通改善プロジェクト」(JICA、2020年~)では、カウンターパート(C/P)とオンラインでの協議を重ねてきましたが、2021年3月から十分なコロナ対策の下、現地での調査を開始しました。
本プロジェクトには、メインC/Pであるベオグラード市公共交通部(SfPT)の他に、サブC/Pとして環境保護省、建設・運輸・インフラ省といった中央省庁、SfPTの下で公共交通運営や料金収受システムに関わる民間事業者、ベオグラード大学など様々な組織が関わっています。
現地調査を通じてプロジェクトの本格的な始動体制を整えると共に、オンライン協議では十分把握できなかった現地の課題や、SfPTの今後の方針に関する意向を中心に、広く情報収集を行っています。【2021年3月】
"タイ国交通安全能力向上プロジェクト"ではオンラインでワーキンググループ会議を進めています
タイで実施中の「タイ国交通安全に関する組織能力および実施能力向上プロジェクト」(JICA、2020年~)では、12月にキックオフ会議を開催し、カウンターパート機関との議論をスタートしました。
2月からは、プロジェクトの4つの成果ごとに設定されたワーキンググループの議論をオンラインで開始しています。タイへの渡航が難しい中、タイでの交通安全の取組みやデータベースに関する情報共有、日本の交通安全の取組みの紹介、意見交換など、遠隔でできることに取り組んでいます。【2021年3月】
2021年2月
"タイ未来都市プロジェクト"でモデル都市でのプランニング会議を開催しました
タイで実施中の「タイ未来型都市持続性推進プロジェクト」(JICA、2015年~)では、日本人チームは渡航ができないなか、遠隔でローカルコンサルタントと連携し、プロジェクトを進めています。
第二フェーズのモデル都市、タイ南部のラノーン市、チュンポーン市で、2月24日、25日にパイロットプロジェクトチーム会議を開催し、日本人チームはオンラインで参加いたしました。
ラノーン市、チュンポーン市ともに、道路や公園といった公共空間の改善のためのパイロットプロジェクトを進めています。今回の会議ではパイロットプロジェクトの実施内容を説明し、ステイクホルダーからコメントをもらいました。
今後は、パイロットプロジェクトチームからの意見を踏まえて詳細設計を最終化し、建設を進めいていきます。
コラム〜シェアサイクル体験記〜
先日、健康診断を受けた後、職場に戻るのにシェアサイクルを利用しました。
当社が加入する健康保険組合の最寄り駅(北参道)と職場の最寄り駅(新宿三丁目)は地下鉄副都心線で1駅ですが、端末の徒歩移動を含めると30分近くかかります。
そこで、健保組合近隣のサイクルポートを検索したところ、歩いて数分(千駄ヶ谷駅近く)にポートがあったので、ここで自転車を借りて職場の最寄りのポートまで移動しました。時間にして10分ちょっとでした。
シェアサイクルの最大の利点は乗り捨てができることで、徒歩移動では遠かったり、公共交通による移動では効率が低いケースなどで、有効な移動手段となりそうです。近年、都心区ではドコモバイクシェア、周辺区ではハローサイクルによるポートの増設も進んでおり、使い勝手も向上してきました。
利用するにはスマホ上でアプリを取り込み、簡単な登録で可能です。利用料金もクレジットカードなどで引き落とせます。身近に利用できる移動手段として、皆様も利用されてはいかがでしょうか。
国内事業本部 津端知也
"2019年度JICA課題別研修:総合都市交通計画"フォローアップ会議(リモート開催)に6か国6名の元研修員が参加しました
アルメックVPIが2019年度より2年度連続して事務局を担っている、国際協力機構の「課題別研修:総合都市交通計画」は、都市交通計画等に従事する開発途上国の行政官を対象とした都市交通計画策定能力の向上等を目的とした研修事業です。
今回は、2019年度に実施された当該事業のフォローアップとして、新型コロナウイルス感染症とそれに対応する都市交通施策、また研修後の現況等の共有等を目的とし、元研修員等が参加して、令和3年2月9日に、リモート会議が開催されました。
参加者の間で、新型コロナウイルス感染症の中の自国の様子等について、活発な議論が交わされました。
出席した元研修員の出身国:ケニア、スリランカ、ナイジェリア、パキスタン、ブラジル、モザンビーク